トコジラミ・スーパートコジラミの駆除に効果的な殺虫成分とオススメ殺虫剤の紹介!

トコジラミ(通称「南京虫」)は、吸血性害虫です。

最近、トコジラミによる被害か急増し、各種情報メディア上で大きな話題になっています。例えば、以下のような被害事例が話題になっています。

  • 韓国の人気格安ファッションブランドの宅配便にトコジラミが混入しており被害に:韓国の某人気格安ファッションブランドの商品を購入し、その商品が宅配便により被害者の家に届けられた。しかし、その商品にはトコジラミが紛れ込んでいたよう。その結果、トコジラミにより刺される被害にあった。
  • 旅行先の宿でトコジラミの被害に:日本国内や韓国、フランスなどの諸外国の旅先の宿にトコジラミが潜伏しており、トコジラミに刺される被害が多数。
  • 旅行先から持ち帰ってしまったトコジラミで被害に:トコジラミを旅行先から住まいや職場に持ち帰ってしまい、トコジラミの被害に遭遇する事例も多数。

トコジラミに刺されると激しい痒みが数日間続きます。また、トコジラミは繁殖力と生命力が非常に高いため、一度発生してしまうと簡単には駆除できません。

この記事では、トコジラミの駆除や対策に効果的な殺虫剤を紹介します。ぜひ、この記事をトコジラミの被害防止や被害発生時の対策の参考にしてみてください。

トコジラミの詳しい特徴や駆除、対策のポイントは以下の記事で解説しているので、こちらも参考にしてみてください。

トコジラミ駆除に効果的な殺虫剤を選ぶポイント

トコジラミに有効な殺虫剤を選ぶときに注目する必要があるポイントを紹介します。

薬剤抵抗性スーパートコジラミに有効な殺虫成分が含まれているか確認しましたか?

スーパーやホームセンターに陳列されている家庭用殺虫剤のほとんどは、主成分が「ピレステロイド系」という殺虫成分です。通常のトコジラミであれば、ピレステロイド系殺虫成分で十分な効果が得られます。しかし、ピレスロイド系殺虫成分に抵抗性を持ち、殺虫剤が効かない「スーパートコジラミ」の存在が確認されています。この記事では、ピレステロイド系殺虫成分の特徴や、ピレステロイド系殺虫成分が効かないスーパートコジラミへも効果がる殺虫成分、おすすめの殺虫剤を紹介しています。ぜひ、最後まで読んでみてください。

使用方法・人体への影響の確認は大丈夫ですか?

殺虫剤には簡単なスプレータイプから燻蒸タイプまで様々なタイプが存在します。また、プロ仕様のものでは原液状態で売られており、使用前に水などで適切な濃度に希釈して使用しなくてはいけない場合もあります。

市販の殺虫剤で多く使用されているピレステロイド系殺虫成分は、害虫に対して選択的に作用するので、人や動物への害はありません。一方で、スーパートコジラミにも効果を発揮する殺虫成分では、多量摂取した場合、人や動物にも害が及ぶ可能性があります。しかし、市販されていいる製品は、十分な安全性の確認が行われているため、説明書に記載されている用法・用量を遵守すれば、人体への影響を心配する必要はありません。

よって、トコジラミ駆除を行う際には、必ず使用方法・注意事項を確認しましょう。

確実な効果と安心を得るために専門業者への依頼も検討しよう

【急増!】トコジラミ(南京虫)被害の恐怖!トコジラミとは?被害と対策ポイント、オススメアイテムを解説)』

↑ こちらの記事でも紹介しているように、被害が深刻な場合は個人での駆除では根絶できない可能性があります。そのような場合は、トコジラミなどの害虫駆除のエキスパートに依頼をするのが確実です。

トコジラミ駆除に有効な殺虫成分を解説

トコジラミの駆除で十分な効果を得るためには、トコジラミに作用する殺虫成分を知ることが重要です。トコジラミの駆除に有効とされる、代表的な殺虫成分を紹介します。

ピレスロイド系殺虫成分(例:フタルスリン・フェノトリン)

  • 概要:防虫菊「シロバナムシヨケギク」の花から単離された天然由来の殺虫成分「ピレトリン」に似た構造を持つ化合物を「ピレステロイド系」殺虫成分と呼びます。害虫駆除で用いられる最も一般的な殺虫成分で、「アースジェットスプレー」シリーズのような市販の殺虫剤スプレーの多くや蚊取り線香などに含まれています。
  • 通常のトコジラミへの効果:あり
  • スーパートコジラミへの効果:なし。
  • 作用:即効性があり、忌避・追い出し効果も期待できます。害虫の神経に作用します。
  • 残留性:低い。
  • 人体への影響:害虫に対して選択的に作用するため、人や動物には無害です。

オキサジアゾール系殺虫成分(例:メトキサジアゾン)

  • 概要:ピレステロイド系殺虫成分同様に、害虫駆除で多用される殺虫成分です。「バルサン」シリーズのような燻煙タイプの殺虫剤に広く使用されています。
  • 通常のトコジラミへの効果:あり
  • スーパートコジラミへの効果:あり。ピレステロイド系殺虫成分と作用が異なるので、ピレステロイド系殺虫成分に抵抗性を持っているスーパートコジラミに対しても効果が得られます。
  • 作用:即効性はなく、遅効性で効果は長く確実に続きます。有機リン系殺虫成分・カーバメイト系殺虫成分と似た作用をします。昆虫の神経細胞と筋細胞間の興奮性情報伝達物質の一種「アセチルコリン」の制御に関連する酵素「アセチルコリンエステラーゼ」に作用します。それにより、昆虫が常に強い興奮状態となり、痙攣や麻痺を引き起こし、最終的に死に至ります。
  • 残留性:あり。
  • 人体への影響:多量を摂取すると人や動物にも害を及ぼす可能性があります。しかし、市販されている製品は、十分な有効性や安全性の確認が行われているため、説明書に記載されている内容を遵守していれば、人体への影響を心配する必要はありません

カーバメイト系殺虫成分(例:プロポクスル)

  • 概要:カラバル豆から単離された「フィゾスチグミン」の化学構造を参考に合成された殺虫作用がある化合物を「カーバメイト系」殺虫成分と呼びます。市販の家庭用殺虫剤に含まれていることはほとんどありません。分解速度がゆっくりで、効果が長続きするため、一般的には農薬などによく利用されています。
  • 通常のトコジラミへの効果:あり。
  • スーパートコジラミへの効果:あり。
  • 作用:即効性はなく、遅効性で効果は長く確実に続きます。オキサジアゾール系殺虫成分や有機リン系殺虫成分と似た作用をします。詳しくは、オキサジアゾール系殺虫成分の作用を参照してください。
  • 残留性:あり。
  • 人体への影響:多量を摂取すると人や動物にも害を及ぼす可能性があります。しかし、市販されている製品は、十分な有効性や安全性の確認が行われているため、説明書に記載されている内容を遵守していれば、人体への影響を心配する必要はありません

有機リン系殺虫成分(例:プロポクスル)

  • 概要:市販の家庭用殺虫剤に含まれていることはほとんどありません。分解速度がゆっくりで、効果が長続きするため、一般的には農薬などによく利用されています。
  • 通常のトコジラミへの効果:あり。
  • スーパートコジラミへの効果:あり。
  • 作用:即効性はなく、遅効性で効果は長く確実に続きます。オキサジアゾール系殺虫成分やカーバメイト系殺虫成分と似た作用をします。詳しくは、オキサジアゾール系殺虫成分の作用を参照してください。
  • 残留性:あり。
  • 人体への影響:多量を摂取すると人や動物にも害を及ぼす可能性があります。しかし、市販されている製品は、十分な有効性や安全性の確認が行われているため、説明書に記載されている内容を遵守していれば、人体への影響を心配する必要はありません

トコジラミの駆除におすすめの殺虫剤

トコジラミの駆除に使う殺虫剤は、予算や被害の状況に加え、スーパートコジラミへの有効性などを考慮して選びましょう。

通常のトコジラミならこれで大丈夫!ピレステロイド系殺虫成分配合殺虫剤

通常のトコジラミであれば、ピレステロイド系殺虫成分を含んだ殺虫剤で十分な効果が得られます。ピレステロイド系殺虫剤の魅力は、その即効性の高さと残留性の低さで、子供やペットがいる家庭でも安心して使用できる点です。ピレステロイド系殺虫剤を持っておくことで、トコジラミに加えて、ゴキブリやダニ、ノミ、カマドウマなどの害虫の駆除でも効果を得られます。

発見したトコジラミに直接噴霧することで、確実にトコジラミを殺すことが可能です。しかし、ピレステロイド系殺虫剤は分解速度が速く、効果が短いため、継続的な効果が得られない欠点があります。

【アース製薬】『アースジェット』(殺虫成分:ピレステロイド系フタルスリンとフェノトリン)

アースジェットは、スプレータイプなので簡単に使用できます。フタルスリンとフェノトリンのピレステロイド系殺虫成分を含んだ殺虫剤です。

【フマキラー】『フマキラーFK-2001』(殺虫成分:ピレステロイド系イミプロトリンとフェノトリン)

フマキラーもスプレータイプで簡単に使用できます。イミプロトリンとフェノトリンのピレステロイド系殺虫成分を含んだ殺虫剤です。

スーパートコジラミにも対応!オキサジアゾール・カーバメイト・有機リン系殺虫成分配合殺虫剤

オキサジアゾールやカーバメイト、有機リン系の殺虫成分を配合した殺虫剤であれば、ピレステロイド系殺虫剤が効かないスーパートコジラミにも効果があります。一般的に、即効性は低いですが、分解されにくく、長い間の効果が期待できます。人やペット、魚などに影響を与える可能性がある成分ですが、用法・用量をしっかりと守れば安心して使用することが出来ます。

【アース製薬】『【第2類医薬品】トコジラミ ゴキブリ アース 450mL / ゴキジェットプロ 450ml』(殺虫成分:ピレスロイド系イミプロトリン+オキサジアゾール系メトキサジアゾン)

スプレータイプで簡単に使用できるタイプの殺虫剤です。どちらも殺虫成分として、ピレスロイド系とオキサジアゾール系の両方が含まれていることで、即効性と効果の継続を両立しています。噴出される殺虫成分を含んだマイクロパウダーを、トコジラミの体に付着させることで直接駆除することができます。また、トコジラミの発生危険箇所に塗布しておくことで、継続的な殺虫・防虫効果が期待できます。

※『医薬品 トコジラミ ゴキブリ アース 450mL』は品切れ中のようなので、同様の効果がある『【第2類医薬品】ゴキジェットプロ 450ml』のリンクのみ貼っています。

【バルサン】『【第2類医薬品】バルサンまちぶせスプレー 300ml』(殺虫成分:カーバメイト系のプロポクスル)

スプレータイプで簡単に使用できるタイプの殺虫剤です。カーバメイト系殺虫成分が含まれており、即効性は低いですが、持続的な効果が期待できます。

【日本化薬】『【第2類医薬品】サフロチンMC』(殺虫成分:有機リン系プロペタンホス)

プロの害虫駆除業者がトコジラミの駆除に使用する殺虫剤です。使用前に希釈をしてから使用する必要がある他、使用時には幼児用品や食器などにかかってしまわないように細心の注意が必要です。また、使用中に粘膜への付着などを防ぐため、保護マスクや保護メガネ、保護帽子、長袖長ズボンの保護服などを着用することが必須です。

まとめ:トコジラミ駆除に有効な殺虫剤の選び方とおすすめの殺虫剤

この記事では、トコジラミの駆除に有効な殺虫成分の説明や、殺虫剤の選び方、おすすめの殺虫成分を紹介してきました。

ピレステロイド系殺虫成分が効かないスーパートコジラミに効く殺虫剤も紹介しましたが、それらは用法・用量を守って使用しなければ、人やペット、環境へ害を及ぼす可能性があります。特に、プロの業者用の製品は、使用前の準備や使用中に注意が必要です。

しかし、プロ向けの製品でなくても、トコジラミに効く殺虫成分を理解し、その成分が配合されている市販製品を使用すれば、十分な効果が得られます。

ぜひ、この記事を参考にして、トコジラミに効果がある殺虫剤を選んでみてください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です