なぜ人と比べてしまうのか?比較癖の原因と対策方法:比較をやめて自分らしく生きよう

つい周りの人と自分を比べてしまい、「わたしなんて」などと劣等感に陥ってしまったり、自己肯定感を下げてしまったりして悩まされていませんか?そんな皆さんに、他人と比べる癖「比較癖」の克服に効果的な対策を紹介します。この記事を読んで、比較癖を克服し、心豊かな自分だけの人生を手に入れてください。

つい他人と比べる比較癖の心理:原因と影響

このセクションでは、はじめに「比較癖と自己肯定感・自信」に関して言及した後に、「なぜ他人と比較してしまうのか」、「比較することの意味」について考えます。そして、最後に「SNSがもたらす現代の比較癖への影響」について紹介します。

比較癖と自己肯定感・自信

つい他人と自分を比べてしまうのは、「自分に自信がない」や「ありのままの自分が嫌い」、「勝ち負けを気にしてしまう」などの心理が原因である場合が大半です。そして、これらは全て、自己評価や自己承認などの自己肯定感や自信に関連する心理が関係しています。比較癖と自己肯定感・自信は密接に関連した心理ですので、それぞれ簡単に説明します。

自己肯定感とは

自己肯定感とは、ありのままの自分を肯定的に受け入れることが出来る心理的状態の事を意味します。他人と自分を切り離し、他人との比較などはせずに、そのままの自分を認め、自分自身の事を尊重できる状態です。自己肯定感は日常や人生の幸福度や充実度に大きく左右するため、近年、多くの人から注目を集めています。

自信とは

自信とは、成功や成績などの根拠に基づいて得られる自分への肯定感です。つまり、自己肯定感が無い状態でも、何かに成功したり試験の成績が良かったりすれば自信だけは得ることが出来ます。しかし、自己肯定感を欠如した状態で自信に依存している場合、何かに失敗したり試験の成績が下がってしまったりして、自信の根拠を失うと大きなダメージを受けることになります。

なぜ私たちは他人と比較してしまうのか

ここまで、比較癖に密接に関連する自己肯定感・自信に関して説明しました。では、それらはどのように比較癖を引き起こすのでしょうか?

比較癖は自己肯定感が無い心理状態の時に引き起こされます。自己肯定感が高い状態にあれば自信があろうがなかろうが関係なく、幸福度の高い状態を維持出来るので、他人を気にして比較したりすることはありません。しかし、自己肯定感を欠如してしまい「ありのままの自分が嫌い」になってしまったりすると、第三者からの評価による承認を求め始めます。すると、他人と自分を比較し、他人と比べて自分が優れているという優越感に自信を見出し、安心感を得ようとしてしまいます。これが、私たちが他人と比較してしまう心理的仕組みです。

そもそも他人と比較することに意味はあるのか?

そもそも他人と比較することに意味はあるのでしょう?その答えは、「NO」です。

そもそも比較はどのような時に意味があるのでしょうか。統計学的に比較は、同じ条件で得られたデータ間でしかその意味を成しません。よって、異なった条件から得られたデータ間の比較をする場合は、統計分布モデルなどにより補正を行うことではじめて比較が可能となります。しかし、私たちが他人と比較する時は、なぜか比較の意味をなさない相手とばかり比較しがちです。つまり、居住地や職業、家族構成等、様々な条件が異なる相手と比べてしまっている時点で比較ですらないのです。

他人との比較は、大きく2つのパターンに分けられます。一つ目は自分よりも劣っている相手と比較してしまうパターンで、二つ目は自分よりも優れている相手と比較してしまうパターンです。他人と比較してしまい悩みを抱える多くの人は、後者の自分よりも優れている相手と比較を行い、劣等感や憧れ、嫉妬などを抱いてしまいます。

他人との比較により生じる影響

他人と比較することによって、様々な場面に大きな影響を及ぼします。ここでは、比較のパターン別にその影響を説明します。

自分よりも劣っている相手と比較している場合の影響

自分よりも劣っている人と比較し、見下すことで優越感を得て自身のポジティブな心理状態を維持している場合は、その影響は比較的小さいことが多いでしょう。しかし、比較されている相手にとっては嬉しいことではありません。また、相手を見下しいることが横柄な態度などに現れ、人間関係の悪化などの原因となってしまう可能性もあります。劣っている人と比較する傾向は、老害と呼ばれる人々などにも多く見られ、様々な悪影響が生じる可能性があります。

自分よりも優れている相手と比較している場合の影響

自分よりも優れている相手と比較してしまう場合は、ほぼ確実にネガティブな心理状態を招きます。それにより、生活や仕事、学業、人間関係など、多くの場面に多大な悪影響が及びます。例えば、収入も安定していて不自由ない生活を送っていても「○○さんは、株で成功して僕(私)よりも××万円収入が高いらしい」などと比較してしまい、自身の安定した生活に不満を感じるることで仕事へのモチベーションとパフォーマンスに悪影響が出てしまう可能性があります。また、恋愛や結婚においても、今のパートナーとの相性がどんなに良くても、他人と自分のパートナーを比較すると「○○さんの彼氏の方がイケメンだな」などと感じ、相手への気持ちが冷め、関係性の悪化や破局に繋がる可能性があります。

他人との比較に拍車をかけるSNSの存在

現代は、一昔前よりも他人との比較に悩む人が増えているのではないでしょうか。その最大の要因として挙げられるのが、SNSの発達です。SNS時代の比較癖は、様々な悩みや不安を生み出しています。

SNS上では「いいね」や「拡散」の数やインプレッション数によって、自己承認欲求を満たそうとしている人が多く存在し、キラキラした渾身の投稿をSNS上にアップされています。また、それ以外にも、結婚や旅行などの、幸せの瞬間を収めた投稿がSNS上にアップされることが多くあります。そうした、キラキラした投稿や幸せの瞬間を収めた投稿を目の当たりにすることで、無意識に自身と比較してしまい、ネガティブな感情に陥ってしまう事があります。特に、SNS上では身近な立場にいる友人などのそうした投稿に接する機会が多くなるため、SNSの発達は比較癖とその影響に拍車をかけています。

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人と比べる癖を克服するために抑えるべきポイント

ここまで説明してきたように、比較癖は私たちのメンタルや生活、人間関係などに多大な悪影響を及ぼします。では、比較癖を克服し、他人からの評価に左右されない自分らしい生活を手に入れるためにはどうすればいいのでしょうか?ここからは、比較癖を克服するためのポイントを紹介します。

自己肯定感を高める

比較癖の最大の要因である自己肯定感の欠如を改善するとは、比較癖の克服において最も重要なポイントの一つです。自己肯定感に関しては、後日より詳しい記事を作成する予定ですが、ここでは、比較癖の克服に向けて、自己肯定感を高めるいくつかのポイントを紹介します。

自分と他人の違いを理解し、受け入れる

まずは、自分と他人の違いを理解し、受け入れましょう。私たち人間は、それぞれ異なる環境や経験を持ち、個性や能力に違いがあります。それゆえ、他人と比較することは、果たして公平でしょうか。他人の成功や失敗に囚われることなく、自分の人生を歩むために、自分と他人の違いを受け入れ、理解しましょう。そして、もしも他人との違いが目に入ってしまった場合には「そういう人もいるんだな」程度で済ませて、比較したり深く考えることはやめましょう。また、自分と他人の違いを受け入れ、他人の成功や幸せを素直に喜ぶ心を養うことで、比較癖を直すと同時に自己肯定感を高めることが出来ます。嫉妬や劣等感を感じることがあれば、一度立ち止まり、相手の立場に立ってその喜びを共感しましょう。他人の喜びを共感することで、自分の心にも余裕が生まれ、前向きな気持ちになれます。また、それにより人間関係も良好に保つことができ、より幸せな人生へと繋がります。

どんなに小さなことでも頑張った自分を褒めてあげる

自己肯定感が低下していて比較癖に陥りやすい人は、上記の通り、まずは自分と他人の違いを理解し、ありのままの自分を受け入れてあげる必要があります。しかし、それが簡単に出来れば誰も悩まないですし、この記事にたどり着いていないでしょう。そこで、ありのままの自分を認め、自分自身を労ってあげるという方法を紹介します。この方法を聞くと、「バカバカしい」と思う人もいるかもしれません。しかし、自己肯定感を向上させるうえで、最も簡単で効果的な方法として、多くの著作物において紹介されている方法です。

自分自身を褒める内容は、大きなことである必要はありません。例えば、朝予定通りに起きれたら「しっかりと起きれた私エラいぞ!」、メールを一通返信したら「メールをしっかりと返信できた私よくやった!」、挨拶をしたら「しっかりとあいさつ出来る私えらい!」など、どんなに些細な事や当たり前の事でもいいので、何かをこなす度に心の中で自分を労う言葉を呟きます。尚、声に出せる環境の場合は、声にすると効果がより一層高まるそうです。加えて、「私」や「俺」、「僕」などの一人称ではなく、自身の名前で自分を褒めることも効果を高めることに繋がると言われています。

他人は敵ではなく、みんな仲間だと思う

自己肯定感が下がると他人と比較し、他人への敵対心を抱いてしまう場合があります。すると、人間関係などに支障が生じます。しかし、ここまで説明してきた通り、他人と自分は様々な状況が違い、敵でもなんでもありません。むしろ、色々なことに苦労しながら生きている同じ人間の仲間なのです。ところが、人間は天邪鬼なもので、他人を仲間だとすんなり受け入れることは出来ないでしょう。

そんな時に試して欲しいのが、すれ違う人全員に挨拶をすることです。もちろん、顔見知りであれば口に出して挨拶をすればいいですが、全く知らない人には心の中で挨拶をします。電車で近くにいる人や、エスカレーターですれ違う人に「おはよ!今日も一日頑張ろうな!」や「おつかれ!気を付けて帰れよ!」などと心の中で声を掛けます。これを繰り返している内に、みんなが仲間に思えてきます。すると、比較癖の克服と自己肯定感の向上に繋がります。ついでに上記で紹介した方法も併せて、挨拶をしたら「みんなの幸せを願いながら挨拶している自分えらい!」と自分を労ってあげると、より一層効果が高まるでしょう。

ポジティブな言葉に置き換える・ポジティブな言葉を積極的に使う

自己肯定感の向上には普段使う言葉に気を遣う事も重要です。具体的には、ネガティブな言葉を避け、もしもネガティブなことがあっても、それをポジティブな言葉に置き換えることが大切です。例えば、何かに「失敗した」場合は「成長できる機会を得た」、恋人と「破局した」場合は「新たなる素敵な恋人と巡り合う機会が出来た」、近くの人が「うるさい」場合は「元気がある」などと言い換えるようにします。また、上記で紹介したようなポジティブな挨拶をする方法も有効です。

自己成長に注力する

比較癖の克服には、自己成長に注力することも重要です。他人と比較しても得られるものはありませんが、過去の自分や今の自分自身との比較は、自己成長に繋がり、ポジティブな結果をもたらしてくれる可能性があります。自己成長に注力するためには、「自分の目標や夢を明確に設定し、それに向けて努力すること」や「他人の意見や評価に一喜一憂するのではなく、自分の基準で物事を判断すること」、「誰かと比較することで生じる劣等感や嫉妬を振り払い、自己批判から逃れること」、「自分の状況や成長を記録し、定期的に振り返り進歩を確認すること」、「成長を促す環境や人間関係を大切にすること」などのポイントを意識し、他人との比較から距離を置くことで、自己成長に専念できるようになるでしょう。

SNSなどの情報メディアへの依存を減らす

SNSは、友人との連絡を取ったり、タイムラインでトレンドを知って会話のネタを得たり、様々な場面で役立つツールです。SNSが他人との比較に拍車をかけていることを、上記で説明しました。そして、SNSは現代の人々に大きな心理的負担を与え、うつ病や不安障害などの精神疾患を引き起こす主原因の一つとなっています。よって、SNSをはじめとした情報メディアへの依存度を減らせれば、比較癖の克服に繋がり、精神疾患の発症リスク回避などにも繋がります。

SNSなどの情報メディアへの依存傾向が高い人は、同時にスマホ依存である傾向も高いですし、SNSを見ないようにすることは簡単な事ではありません。そこで、著者がオススメするのはスマホのタイムロックアイテムを使用することです。スマホを時間設定できる箱に閉じ込めてしまう事で強制的にスマホを触れなくしてしまうのです。しかし、完全にスマホが操作できないと緊急の電話などが来た時に困ることがありますので、タイムロックアイテムを選ぶときは緊急の電話に対応可能なモデルを選ぶことが大切です。iPhone等であればスクリーンタイムを使用することで、似たことは可能です。しかし、スクリーンタイムは、自身でパスワードを解除できてしまうため、依存度の高い人にとってはあまり効果を発揮しない可能性があります。

SNSなどの情報メディアへの依存を大幅に減らすのに役立つタイムロックアイテムです。

他人との比較「比較癖」から解放された人生とは

ここまで、比較癖の原因や対策などを説明してきましたが、比較癖を克服するとどのような人生が待っているのでしょうか?他人と自分を比較することから解放された人たちは、他人軸ではなく自分軸で物事を判断できるようになるため、人生がより充実したものになります。そして、自分の欠点に対してポジティブな心持ちで取り組んだり、他人に対する嫉妬や劣等感を抱かず、自分の価値を大切にすることが可能になります。このセクションでは、比較癖を克服することによって得られる仕事での成功と恋愛成就や結婚の成功に関して紹介します。

比較癖を克服して仕事で成功

比較癖を克服し、他人ではなく自分自身と比較し、自己成長することで、仕事で成功を収めることに繋がります。自己比較を行うことで、自分の成長が客観的に捉えられ、問題解決の手法やスキルの向上に努めることができます。また、他人との比較による競争心や焦りがなくなり、自分のペースで仕事に取り組むことができるため、成果が上がることが多いようです。

比較癖を克服して恋愛成就や結婚に成功

比較癖を克服した結果、自分軸で最高のパートナー選びが可能になり、余計なことによそ見することなくパートナーと向き合えるようになるため、恋愛や結婚においてより良好な関係構築が可能となります。他人の恋愛や結婚を羨ましく思うことをやめると、自分たちの関係に目を向けることができ、パートナーとの問題や課題に真剣に取り組んで改善することができます。また、他人と比較せずに、自分たちの価値観に沿った幸せな生活を営むことができるでしょう。

比較癖の対策に役立つ厳選したオススメの書籍3選

この記事以外にも、SNSやブログなどに比較癖対策に役立つ情報が数多く提供されています。特に、心理学や自己啓発の専門家が運営するサイトでは、実践的なアドバイスや具体的な対策が紹介されています。さらに、書籍においてはブログやSNS以上に詳細な情報が記述されています。よって、比較癖の対策に役立つ厳選したオススメ書籍を3点紹介します。

『他人と比べない生き方』志賀内泰弘(著)

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『何があっても「大丈夫。」と思えるようになる自己肯定感の教科書』中島輝(著)

『「脳科学✕心理学」で自己肯定感を高める方法』弥永英晃(著)

まとめ:人生を豊かにする、他人との比較からの解放

つい他人と比較してしまう「比較癖」を克服することで、他人軸ではない自分軸で生きることが出来、人生をより豊かなものへとすることが出来るでしょう。そのためには、自分自身と向き合い、自己の価値を理解し、自己肯定感を高めることが求められます。

この記事を通して、皆さんが比較癖を克服し、豊かな自分だけの人生を歩むことが出来ましたら何よりもの幸せです。

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